「片田舎のおっさん、剣聖になる」は、剣術をテーマにしたファンタジー作品。
佐賀崎しげる先生原作、イラスト鍋島テツヒロ先生のライトノベル（SQEXノベル/スクウェア・エニックス刊）で、2024年11月時点でシリーズ累計部数は650万部を突破している人気作品です。
電子雑誌『どこでもヤングチャンピオン』（秋田書店）で2021年9月号より乍藤和樹(サトウカズキ)先生の作画にてコミカライズされています。
またアニメ化が決定し、2025年4月よりテレビ朝日系列『IMAnimation』枠ほかにて放送予定されています（2024年12月現在）。
ヤンチャンWebで、第１～３話他が無料で読めます。
おすすめポイント
魅力的な主人公ベリルのキャラクター
ベリルは片田舎の道場を営む中年男性でありながら、剣術の腕前は「剣聖」と呼ばれるほどの実力者です。しかし、自分の実力に驕ることなく謙虚で控えめな性格が、彼をより魅力的にしています。その人間味あふれるキャラクター性が、多くの読者に共感を与えています。
成長する弟子たちの物語
ベリルの弟子たちの成長も、この作品の重要なテーマです。それぞれが独自の背景や目標を持ちながら、師匠であるベリルから学び、大きく成長していきます。特にアリューシアがベリルを特別指南役として推薦したことで物語は動きだし、その後彼を支える存在となります。彼らの成長が描かれる過程は、時に感動的で、時に胸が熱くなる瞬間を提供してくれます。
日常に潜むユーモアと心温まる人間ドラマ
戦闘シーンの緊張感とは対照的に、日常のシーンではユーモアが随所に散りばめられています。ベリルと弟子たちの軽快なやり取りや、些細な日常の出来事が、物語に親しみやすさを加えています。これにより、読者は戦闘と日常のバランスを楽しむことができ、人間ドラマとしての深みを加えています。
臨場感あふれる戦闘シーン
この作品の最大の魅力は、何と言っても剣術をテーマにした迫力満点の戦闘シーンです。主人公ベリルの卓越した剣技はもちろん、弟子たちや敵キャラクターとの戦闘も見どころです。細やかな描写によって、まるでその場にいるかのような臨場感が味わえます。また、剣術と魔法を組み合わせた武術をつかうキャラクターや、「火」「水」「電撃」など数属性の強力な魔法を同時に使いこなすキャラクターも登場し、戦闘シーンの緊張感をさらに高めます。
主な登場キャラクター
- ベリル・ガーデナント
主人公であり、片田舎の道場で剣術師範を務める中年男性。彼は「しがないおっさん」と自嘲しつつも、その剣術の腕前は非常に高く、都では「片田舎の剣聖」と称されています。彼は自身の実力に対して謙虚であり、特別指南役として騎士団に招かれることになりますが、その役割に対して不安を抱いています。 - アリューシア・シトラス
銀色の美しい髪で、鎧の下は妙に薄着。ベリルの弟子であり、レベリオ騎士団の団長です。彼女は「神速」の異名を持ち、ベリルを特別指南役として推薦した人物です。幼いころからベリルの実力を高く評価しており、彼にふさわしい舞台で活躍してもらうことを目指しています。
彼女はベリルに対して恋心を抱いており、その思いは物語の中で重要な要素となります。アリューシアはベリルを表舞台に引き出そうとする一方で、彼の自己評価の低さに対して心配しています。この師弟関係は、成長と支え合いの象徴として描かれています。 - スレナ・リサンデラ
赤髪でしっかりとした体躯。ベリルの弟子であり、冒険者ギルドの最高ランク「ブラックランク」の実力者です。彼女は両親を亡くした後、ベリルに保護されて育ちました。スレナは双剣使いであり、自ら討伐した竜の素材から作られた特別な剣を使用しています。
そしてベリルとの再会を通じて彼の実力を再確認します。この関係性は、師弟の絆がどれほど強いかを示しています。ベリルに対しての思いは、アリューシアの「恋心」に対して、父親に対しての「親愛」のような感情が強いように見受けられます。 - ヘンブリッツ・ドラウト
レベリオ騎士団の副団長で、「轟剣」の異名を持つ若い男性です。彼は最初はベリルに疑念を抱いていましたが、模擬戦で敗北したことから彼の実力を認めるようになります。 - クルニ・クルーシエル
ベリルの弟子で、騎士団のムードメーカー。女子としても小柄な身体ながら膂力に優れ、相手の間合いの内側に入る超接近戦を得意としていたが、騎士団内の鍛錬で「リーチの差を利用して距離を取られる」といった対策を取られ、行き詰まっていた。ベリルのアドバイスを受け、さらなる成長をとげる事となります。 - フィッセル・ハーベラー
ベリルの弟子であり、魔法師団のエースです。彼女は剣魔法を操り、ベリルから直接指導を受けています。フィッセルはベリルに対して深い信頼を寄せており、彼女の成長もまたベリルの教育力を示すものです。顔の表情の変化はあまり激しくなく、短い単語で会話しますが、相手を思いやる優しい心の持ち主です。 - ルーシー・ダイアモンド
フィッセルの魔術の師匠で、魔法師団の団長。年齢不詳で見た目は幼い少女にしか見えない。
同時に三つの魔術を行使するなど、魔術に関しては並ぶ者がいない人物。
アニメ情報
『片田舎のおっさん、剣聖になる』のタイトルで、2025年4月よりテレビ朝日系列『IMAnimation』枠ほかにて放送予定です（2024年12月現在）。かえるも楽しみにしています。
キャスト
- ベリル・ガーデナント – 平田広明
- アリューシア・シトラス – 東山奈央
- スレナ・リサンデラ – 上田瞳
- クルニ・クルーシエル – 広瀬ゆうき
- ヘンブリッツ・ドラウト – 石川界人
- フィッセル・ハーベラー – 矢野妃菜喜
- ルーシー・ダイアモンド – 斎藤千和
スタッフ
- 原作 – 佐賀崎しげる、鍋島テツヒロ
- 監督 – 鹿住朗生
- シリーズ構成 – 岡田邦彦
- キャラクターデザイン・総作画監督 – 早坂皐月
- アートディレクター – 古我望
- コンセプトデザイン – 島すずめ
- 色彩設計 – 鈴木咲絵
- 美術監督 – 山下泰希
- 撮影監督 – 池田健一、林幸司
- 3D制作 – YAMATOWORKS
- 編集 – 丹彩子
- 音楽 – 高梨康治
- 音響監督 – ひらさわひさよし
- アニメーション制作 – パッショーネ、ハヤブサフィルム
まとめ
『片田舎のおっさん、剣聖になる』は、田舎の剣術師範である主人公が、成長した弟子たちと共に繰り広げる壮大な物語です。「剣と魔法」の世界観の基本をおさえつつ、特に臨場感あふれる戦闘シーンや、剣の達人たちの迫力ある殺陣が見どころです。主人公の謙虚で控えめな性格も魅力の一つで、読者を引き込む要素となっています。
シリーズは累計550万部を突破し、多くのファンに支持されています。アニメ化も決定して、ますます今後の展開が非常に楽しみな作品です。
最後まで読んでいただき有難うございました。
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