『ねこでよければ 3』
著者:やまもとりえ 出版社:ホーム社 発売日:2022/01/25
【ご購入を考えている方へ】
紙版と電子版があります。電子版はカラーのため、やまもと先生のふんわりとした色合いがより楽しめますので、電子版も試し読みの上、ご検討ください。
『ねこでよければ』はこんな漫画
『ねこでよければ』は、なぜか関西弁を話すねこさんが主人公の心温まる物語です。ねこさんは「話聞きます」屋を開き、様々な人々の悩みや愚痴を聞いていきます。サラリーマンや、夫婦、都会に出てきた青年など、異なる背景を持つキャラクターたちが登場し、それぞれの人生の悩みを抱えています。彼らはねこさんに話を聞いてもらうことで、少しずつ心の重荷を軽くしていく様子が描かれています。
やまもとりえ先生について
長男(天パ)、次男(貫禄)、4つ年下の旦那さん(なで肩)、猫のトンちゃん(ガリガリ)と大阪でのんびりと暮らしている。著書に『Aさんの場合。』『Aさんの恋路。』『お母さんは心配症!?』『今日のヒヨくん~新米ママと天パな息子のゆるかわ育児日記』『本当の頑張らない育児』『30歳女子、ネコを飼いはじめました。』『ねこでよければ』『わたしは家族がわからない』『わたしが誰だかわかりましたか?』がある。
第3巻のエピソード
episode 29
こどもを生んだばかりのお母さん
「以前はバリバリ働いて、力尽きるまで働いていて、それが楽しかった。
だから、産休のいま、ただただこどもの世話だけで、1日が終わってしまう。ライバルが変わらず仕事をこなしているのを見るにつけ、この子がいなかったら私だって…と考えてしまうんです…。」
episode 30
なかなか目が出ない若手の芸人さん
「同期にとんでもない才能のヤツがいるんです。ガツガツもせずひょうひょと笑いを取るタイプ。そんなアイツが、急にいろいろなSNS始めちゃって…。「必死」って一番ダサくないですか?ダサいあいつは正直観たくなかったですよ。でも…」
episode 31
お付き合いしている男性からプロポーズされたばかりの女性
「このまま結婚してもいいのか、悩んでるんです。カレ、ワタシの周りからも評判良くて、こんなチャンス逃しちゃダメよ、って言われるんです。でも少し、ほんの少しだけ不安要素があるんです。イチバン最初に違和感を感じたのは…」
episode 32
同級生女子に告白してフラれた男子高校生
「トモダチから”3組のカワイイ子がお前のこと好きらしいよ”って言われたんです。話したこともない子なんですが、次第にボクも意識するようになって先日告白したら、フラれちゃいました。彼女が言うには、”ワタシを好きなアナタは好きじゃない”って。コレってどういう意味ですか?」
episode 33
息子の秘密を知ってしまったお母さん
「何とは言えないけど、息子の秘密を知ってしまって。もしいつか打ち明けてくれる日が来るとして、息子を傷つけない返事をいくつか考えたので、聞いてくれませんか?ワタシはいつも、コトバを間違ってしまって、何度も何度も息子を傷つけてしまってるから…」
episode 34
クリスマスの日。知りたいことがある女性
「もうすぐ1年が終わりますね。今年は飼っていたネコが死んでしまったんです。いえ、ワタシはもう大丈夫なんです。一人暮らしの寂しさを紛らわせるために飼い始めたんですけど、全然いい飼い主じゃなかった。だから、知りたいんです…」
episode 35
今年の目標を打ち明ける少し内気な女性
「あけましておめでとうございます。こと…今年こそマイナス思考をやめたいなと…。去年、自分の30歳の誕生日に、自分のためにお花をかったんです。最初は華やいで明るい気持ちになれました。でも、花はいつか枯れる。その姿に自分を重ねるようになりました。その時、”変わりたい”心の底からそう思ったんですが…」
episode 36
自分がどういう人間か分からないと悩んでいる高校3年生女子
「イイ子の条件って知ってますか?”自分の意見を持たない子です”。例えば、自分の希望よりも相手を優先させてあげられる子。”イイ子”って言われたくて、イイ子を演じているうちに、家でも外でも”イイ子”になってしまって、今となってはホントの自分が分からなくなってしまいました。でも最近大人たちが急に”私の意見”を求めてくるんです…」
episode 37
”将来の夢”について語りたい男子高校生
「ここってよく人来るの?なんでって、人に見られたら恥ずかしくないっすか?こういうところに話に来る人って自意識過剰そうっつーか…イタイ奴って思われそうじゃないっすか?……。あのさ…、”夢”ってある?…ちなみにオレは無いんだよね。でも…バイト先にちょっと冴えない感じのおじさんがいるんだけど…。」
episode 38
もうすぐ3歳の息子のことで悩むおかあさん
「”普通”って何だと思いますか?若いころは”普通”ってコトバに嫌悪感があったんです。個性を押し殺すことがよしとされる、大人にとっていい状態が”普通”とよばれてて…。それがいまではその”普通”にしがみ付いている私がいるんです。私、息子がいるんです。来月で3歳になるのに…」
episode 39
これからあるトコロに向かう着飾った女性
「ワタシ、好きな人がいるんですけど。出会いは高校の時でー。カレはワタシの事”アンタおもしろいね”って言ってくれたんです。でも突然ライバルが現れて、その時ワタシ思わず聞いちゃったんですよね、”彼女とワタシ、どっちが○○い?”って。」
episode 40
娘さんの引っ越しお手伝い帰りの男性
「娘の引っ越しの手伝いの帰りなんです…。ええ、就職です。男手ひとつで育ててきたので、感慨深いものがあります。ちょっとだけ昔のハナシをしてもイイですか?僕は小さなころから周囲になじめない質で、1人でだって生きていけるって思ってたんです。そんな僕が妻と出会ったのは…」
episode 41
明日クラスで自己紹介をする高校1年生男子
「ボクは自己紹介がニガテで…。ちょっと聞いてもらっていいですか?
”はじめまして、ボクの名前は佐藤一です。趣味は”魔方陣づくり”特技は”召喚”です。
ええ、嘘ですよ。なぜ噓をつくかって?多少のインパクトは必要だし、なによりありのままの自分が嫌いなんです…」
episode 42
昨年夫と死別した女性
「昨年夫がおっ死んでねー、”あっ今だ!”って思って髪を金髪に染めっちゃったの。夫が生きているときにできなかったわけじゃないけど。ホントに寡黙な人でね。でも亡くなる直前”ボクのことはほっといて…好きにしてくれていいから”なんて言うの。もうほんっと、ズルいでしょ~?そういえば若いころ、2人で映画を見に行ったの…」
33 SIDE STORY
”秘密を抱える息子”視点からのサイドストーリー
35 SIDE STORY
”花屋さん”視点からのサイドストーリー
39 SIDE STORY
”カレ”視点からのサイドストーリー
41 SIDE STORY
”佐藤くんの母親”視点からのサイドストーリー
42 SIDE STORY
”寡黙な夫”の孫視点からのサイドストーリー
第3巻イチバンおすすめエピソード
なんといってもepisode 34 です!
このエピソードは、動画になってYouTubeにアップされてますので、
まずはご覧ください!
【ご注意】ペットロスに関わる内容です。
このエピソードに出会ったのは、ちょうど「はっちゃん」の主さんと同じようなタイミングでした。
すっかり自分の中で別れを終えていたと思っていたのに、大号泣してしまいました。
11年間共に過ごしたラブラドールレトリバー。余命宣告されてから3カ月。せめて悔いのないように、毎日毎分毎秒心を尽くして同じ時間を過ごしました。過ごしたつもりでした。
それでもやっぱり、悔いがたくさんたくさん残りました。
ウチでは無いほうが良かったのではないか?
もっと良い環境で育てられなかったのではないか?
あの時、何であんなに怒ってしまったのだろう。
幸せだったのかな?
コトバが通じないからこそ、とても知りたい。でも絶対に知ることは出来ない。
これはペットと暮らしている方なら、必ず頭に浮かぶ疑問でしょう。
では、コトバが通じるニンゲン同士の関係には、問題は一切ないでしょうか?
今度はそのコトバが、邪魔をしてしまいます。
コトバがそのまま100%の意味で発せられない、受け取られない場合も当然あります。
キライと言っても嫌いじゃない。アリガトウと言っても有難くない。
永遠に答えの出ない、人類最大のテーマの一つかもしれませんね。
そんな事を考えつつも、それでもなんだか心があたたまる素敵なエピソードでした。
こんなかたにおすすめ
悩みの無い人はいませんよね。
その悩みの解決方法は、沢山あると思います。
その選択肢の一つとして、自分と同じような悩みを持っている人。あるいは全く違う悩みでも、それにキチンと向き合って、ほんの少し歩みを進めた(前に向かっても後ろに向かっても)人の事を知ること、っていかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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